「ダイビングの聖地」とか「秘境リゾート」と呼ばれるタイのタオ島への行き方、タオ島からの帰り方をご紹介します。
今回は、日本から直接行くのに最も速くシンプルなサムイ島経由ルートをご紹介します。
タオ島の魅力や他の行き方については次の記事をご覧ください。
ルート概要
バンコクからタイ国内に入った場合、次のようなルートになります。
バンコク空港(スワンナプーム or ドンムアン)
↓(フライト: 1時間30分)
サムイ空港
↓(車: タクシー: 40分、乗合バン: 1時間20分)
サムイ島フェリー乗り場(Pralarn [Maenam])
↓(フェリー:1時間45分)
タオ島フェリー乗り場(Mae Haad Pier)
サムイ島にはもう一つ Nathon Pier というフェリー乗り場がありますが、こちらの場合空港からの所要時間は+40分程度となります。
帰りは逆ルートです。サムイ島フェリー乗り場へは遅くともフライトの2時間前、余裕を持って3時間前に着くフェリーを利用するのが良いと思います。
ルート詳細
サムイ空港へ
サムイ島にあるサムイ空港へは、2024年6月現在、次の空港からのフライトがあります。
- バンコク(スワンナプーム空港、ドンムアン空港;タイ)
- プーケット(タイ)
- チェンマイ(タイ)
- クラビ(タイ)
- パタヤ(ウタパオ空港;タイ)
- シンガポール(チャンギ空港;シンガポール)
- 香港(香港)
新型コロナパンデミックの前はマレーシアのクアラルンプールからもフライトがあり、フライト全体が比較的安く済んで良かったのですが、コロナ中に無くなってしまいました。
バンコクスワンナプーム空港からのフライトの本数が圧倒的に多いです。
日本から直接サムイ空港に向かう場合、
- 日本 → バンコク → サムイ
- 日本 → シンガポール → サムイ
- 日本 → 香港 → サムイ
のいずれかを利用するのが便利ですが、香港経由のフライトは夜着なので、その日にタオ島には渡れません。日本円からバーツの両替は日本で済ませてくるよりタイ国内で行った方がレートが良いので、私はバンコク経由をお勧めします。
余談ですが、スワンナプーム空港でバーツを買うなら、空港から街中に出る鉄道駅奥の Superrich がレートがよくてお勧めです。サムイ線は Bangkok Airways が独占しており、日本からサムイ島に向かう際に、バンコクで一度手荷物を受け取らなければならないケースがままあります。こんな時にお勧めです。
サムイ空港着何時のフライトが良いかは、利用したいフェリーの時間に依りますので、この後の「行き方」をご覧の上ご検討ください。
行き方
繰り返しになりますが、サムイ空港からタオ島までの道のりは、ざっくり次の通りです。
サムイ空港
↓(車:タクシー、乗合バン)
サムイ島フェリー乗り場
↓(フェリー)
タオ島フェリー乗り場(Mae Haad Pier)
↓(車)
ホテル
サムイ島にはタオ島行きのフェリー乗り場がいくつかあるのですが、最も使い勝手が良い(と個人的に思っている)Pralarn Pier(Maenam Pier ということもあります)を利用することを前提に話を進めます。
もう1つのフェリー乗り場である Nathon Pier は、16時発という遅めのフェリーがあるので場合によっては都合が良いのですが、空港からフェリー乗り場までの移動時間が Pralarn Pier +40分なので、空港から直行するにはあまり使い勝手が良くありません。
フェリーのチケットはフェリー乗り場で購入するので問題ありませんが、事前に購入しておきたければ、Lomprayah(ロンプラヤ;フェリー会社)の WEB ページからか、もしタイの別の都市にすでに入国しているのであればトラベルエージェンシーで予約することができます。
サムイ空港 → フェリー乗り場
サムイ空港からフェリー乗り場へは、車で移動します。
Pralarn Pier なら、乗車時間は概ね40分です。
車の選択肢は次のいずれかなと思います。
- タクシー(Private Taxi;事前予約可)
- 乗合バン(Shared Minivan;事前予約可)
- Lomprayah(ロンプラヤ;フェリー会社)の乗合バン(事前予約不可)
私はフェリー出発ギリギリのフライトを利用することが多いので、大体タクシーを事前予約して行きます。割高ではありますが、事前予約しておけば運転手が待合場所で待っていてくれて、すぐに移動開始できるので、時間が読みやすいです。
予約はサムイ空港のWEBページからできます。”Airport – Lomprayah Maenam” を選択してください(Nathon Pier 利用の場合は “Airport – Nathon Ferry”)。
タクシーを事前予約しているなら、サムイ空港へはフェリー出発の1時間半前、あまり旅慣れていなければ2時間前には到着するフライトを選ぶのが良いです。飛行機を降りてから荷物を受け取ってタクシーの運転手との待ち合わせ場所に到着するまで30分程度、フェリー乗り場までの移動40分程度、フェリーのチェックイン30分弱程度の計算です。
日本から直接行くのであれば12:30出発のフェリーを選ぶことが多いかなと思いますので(フェリーの時刻は次項)、10:45着(バンコクから)かそれより前に着くフライトになると思います(必然的に日本発は深夜便になります)。
私が直近で実際に行った時のフライトは次の通りでした。
羽田 0:20 → バンコク・スワンナプーム 5:25(TG661:タイ航空)
バンコク・スワンナプーム 9:00 → サムイ 10:30(PG119: バンコクエアウェイズ)
バンコク・スワンナプーム空港では一度出て手荷物を受け取る必要があったので、スワンナプーム空港で入国手続き、手荷物受け取り、両替、サムイ行きチェックインと済ませました。これだけやっても3時間あれば余裕です(早朝はイミグレーションが比較的空いているので)。
タクシーを事前予約しておいたので、11:30過ぎにはフェリー乗り場(Pralarn Pier)に到着し、フェリーのチェックイン(後述)を済ませられました。
時間に余裕があるなら割安な乗合バンを事前予約して行くのでも良いと思います。予約は同じくサムイ空港のWEBページからできます。”Airport – Maenam” を選択して予約した上で、当日 “Pralarn Pier”(”Pier” で通じると思います)に行きたいと運転手に伝えてください。
乗合バンは、同じ方面に向かう人を集めてバンが(概ね)満席になったら発車します。満席になるまでの時間が読めない(最大30分くらい見ると良いかも)のと、全員がフェリー乗り場に向かうわけではないので、フェリー乗り場に行ってくれるのは何番目なのかが読めないので、フライトのサムイ島到着時間はタクシー+1時間は見ておいた方が良いかなと思います。
空港でレンタカーを借りることも可能ですが、今回は日本からタオ島に直行というのを前提の説明ですので、レンタカーは選択肢に入らないかなと思います。
最後に、手荷物を受け取ってからタクシー乗り場までの道のりです。手荷物を受け取ってゲートを出ると↓のようなところに出ます。
この広場にはスマホの SIM カード売り場やタクシー手配のカウンターがあります。Lomprayah(ロンプラヤ;フェリー会社)の乗合バンチケット売り場があるのもここです。
ここから左前方に進んでいくと「”Meeting Point” はこちら」的な看板が出てきますので、それに従って進みます。「タクシー乗り場」の看板は結構進んで行かないと出てこないので不安になりますが、合ってます。
大体5分くらい歩くと “Meeting Point” 兼タクシー乗り場に着きます。
タクシーを事前予約していれば、ここで名前を書いた紙を持ったドライバーが待っていてくれますので、合流してタクシーに乗り込みましょう。
荷物を持ってくれたり、何かと楽しい話をしてくれたりと、サービス精神旺盛なドライバーが多いので、降車時にはぜひチップを払ってあげてください。
ちなみにサムイ空港は降機後にゲートまでバスで向かうのですが、このバスがまるで遊園地にある乗り物のようで、とてもおしゃれです。
ゲートの入り口もおしゃれです。
サムイ空港は公式ページで自ら “The Most Beautiful Airport in The World”(世界一美しい空港) と宣言していますが、自然の美しさという意味では誇大広告とは全く言えないとても美しい空港です。
もし、旅程に余裕があれば、帰りは少し早めに空港に着くと、サムイ空港をもっと楽しめると思います。帰りに見られる風景は下の方でいくつか紹介します。
フェリーに乗る
フェリー乗り場に着いたら、チケットを予約していようがいまいがチェックインカウンターに並び、チェックインします。チェックインカウンターは↓のような感じです。
外から見ると下のような感じです。
フェリー出発30分前くらいから混み出すので、人混みが嫌な方は少し早めの行動をするのが良いかと思います。
チケットは事前に Lomprayah 社のサイトや道端の旅行代理店で購入できますが、どうせチェックインカウンターに行くことになるので、現地購入でも良いと思います。経験上ですが、まず満席となることはありません。
チェックインでは自分の名前と国籍(とパスポート番号もあったかな・・・?)を記載します。手続きが終わるとペーパーチケットと服に貼るシールを貰えますので、シールは服に貼り付けてください。
このシール、服の素材によってはすごく剥がれやすいので気をつけてください。私は熱帯ではユニクロのドライEXのシャツを好んで着るのですが、秒で剥がれます。
フェリー発車時間が近づくとアナウンスがありますので、それを聞いて乗船口へ向かいます。
タイ語の他英語でもアナウンスされますが、英語が苦手でもあまり心配はいりません。桟橋1つ乗船口は2つの小さな港である上に、基本的に同時刻に出発するフェリーは1つしかないので、出発時間で大体判別できます。
パンガン島でフルムーンパーティーがある時期の前後は、同時刻にパンガン島止まりのフェリーがあるので若干迷うかもしれませんが、そんな時は胸に貼ったシールの色を見て、同じシールを貼っている人がたくさん並んでいる乗船口へ向かいましょう。
大きな荷物を持っている場合、乗船時に船員が預かってくれます。
フェリーの時刻表は↓の通りです。
出航時刻 | 到着時刻 | メモ | |
1 | 08:00 | 09:30 | Lomprayah 社 運航 |
2 | 11:00 | 13:30 | Laemsor Ferry 社 運航 |
3 | 12:30 | 14:15 | Lomprayah 社 運航 |
4 | 14:30 | 16:00 | スピードボート |
私が行ったときは Lomprayah 社のフェリー2本しかなかったのですが、増えたようですね。
でも、フェリーで2時間半はかかりすぎだし、スピードボート1時間半もキツいので、結局 Lomprayah 社運航のどちらかのフェリーをお勧めします。8:00 に Pralarn Pier に着くのはサムイ島に泊まっていないとなかなか難しいので、実質的に 12:30 発の一択でしょうか。
タオ島フェリー乗り場 → ホテル
基本的にどのホテルでもフェリー乗り場からホテルまでの送迎をしてくれます。
タオ島に到着すると、スタッフが預けていた大荷物を桟橋に出してくれます。桟橋に並べられている荷物の中から自分のものを探し出して確保しましょう。
フェリーを降りて桟橋を歩いていると左手前にやたら人がたくさんいる建物が見えます(下の写真)。ホテルを事前予約しているのであれば、そこにホテルの方が詰めています。ホテルごとにカウンターがありますので、ご自身が予約したホテルのカウンターを探して名前を告げてください。
ちなみにこの建物の中で入島税20バーツ@2023年を徴収されます。特にカウンターがなく一見怪しい押し売りに見えますが、安心して払いましょう。
帰り方
WEB 検索すれば行き方はたくさん出てきますが、案外帰り方って解説されてないんですよね。行ったらなんだかんだ帰ってこられるからなんだと思います。
ただ「帰りは何時のフライトを取ればいいのか?」がタオ島の場合あまり情報がないので、帰り方も簡単にご紹介します。
ホテル
↓(車)
タオ島フェリー乗り場(Mae Haad Pier)
↓(フェリー)
サムイ島フェリー乗り場
↓(車: 乗合バン、タクシー共に45分程度)
サムイ空港
行き方と同様に、サムイ島のフェリー乗り場は Pralarn Pier を利用することを前提にご紹介します。
結論から申し上げますと、サムイ島発のフライトは、フェリーのサムイ島(Pralarn Pier)到着時刻の2時間後以降(できれば3時間後以降)のフライトをご検討ください。
ホテル → タオ島フェリー乗り場
ホテルのレセプションに依頼すれば移動手段を確保してくれます。
が、大体有料です。
サイリービーチの辺りからなら40分くらいで歩けないことはないですが、荷物もありますし、何より暑いので、大人しくお金を払って送ってもらうのが良いと思います。
タオ島フェリー乗り場
行きのサムイ島フェリー乗り場と同様、フェリー乗り場についたらチケットを持っていようがいまいがチケットカウンターに並びます。そこで、チケットを持っていなければ購入できるので、チェックインします。
チケットを当日購入するのが不安であれば、街中にある旅行代理店か Lomprayah 社のサイトで事前購入しておくと良いでしょう。(少なくとも私の経験では)旅行代理店で手数料を要求されることはなく、WEB と同じ価格でチケットを購入できますので、せっかくタイに旅行で滞在しているならば、旅行代理店で購入する方が面白いかもしれません。
行きと同様に名前と国籍を乗船者名簿に記載して手続きを終えると、行きと同様に乗船券とカラーシールをもらえるので、シールは服に貼りましょう。
ここでサムイ島フェリー乗り場から空港までの乗合バンを予約することができますので、予約してしまいましょう。追加で150バーツ(2023年)支払います。するとカラーシールにマジックで “AP” と書いてもらえます。これでええんかい・・・とは思いますが、まあ良いのでしょう笑
サムイ島のフェリー乗り場にはタクシーも詰めていますので、そちらを利用するという場合は購入する必要はありません。
チェックインが終わると桟橋でフェリーの乗船時刻まで待ちます。屋根があるので、あまり暑くはありませんが、風が強いので、カラーシールが剥がれないように気をつけましょう。
大荷物を預けて乗り込んでしまえば、あとはサムイ島まで運んでくれます。
フェリーのタイムテーブルは↓の通りです。
出航時刻 | 到着時刻 | メモ | |
1 | 07:00 | 08:30 | スピードボート |
2 | 09:30 | 11:30 | Lomprayah 社 運航 |
3 | 15:30 | 17:30 | Lomprayah 社 運航 |
4 | 17:00 | 19:30 | Laemsor Ferry 社 運航 |
帰りのフェリーは Lomprayah 社のものでも2時間かかるので、Laemsor Ferry 社の便も選択肢に入ってきますね。午前便でサムイ島に戻って早々に次の目的地に向かうもよし、午前中はタオ島を堪能して午後便でサムイ島に戻るもよし、その後の予定に合わせてフェリーの時刻を選ぶと良いと思います。
ただ、その日にサムイ空港から飛行機に乗りたい場合、次項でお伝えする通り、遅くともフライト時刻の2時間前に Pralarn Pier に到着したいところです。一度、17:30 Pralarn Pier に到着し、19:05 離陸のフライトに駆け込んだことがあったのですが、本当にギリギリでした。パンガン島でフルムーンパーティーが開催されている時期で、サムイ島発の良いフライトに軒並み空きがなかったのでやむなく取ったフライトでした。そう考えると、Laemsor Ferry 社の便はちょっと遅すぎるかなという気がします。
サムイ島フェリー乗り場
下船して、行きのタオ島フェリー乗り場と同じように、スタッフが桟橋に並べてくれている預け入れ荷物を確保した後、桟橋をまっすぐ進んでいくと、行きに利用した乗船ゲートから出ることになります。そこに “transfer” という札を持った職員の方がいますので、行き先を告げると、乗合バンまで案内してくれます。英語やタイ語が苦手であれば、胸に張った “AP”(サムイ空港行きの場合)というシールを指さすだけでも連れて行ってくれると思います。
乗合バンに乗り込んで、人数が揃ったら空港へ出発です。行きの乗合バンと違って、乗客は全員サムイ空港に向かう人なので、寄り道することなく空港に向かいます。所要時間は45分程度です。
サムイ空港
サムイ空港に車で到着すると、そこからチェックインカウンターまで15分ほど歩くことになります。
こう書くと遠くて面倒な空港だなと思うのですが、実際歩いてみると景色の美しさに時間を忘れてしまいます。
まず、歩くのは建物の中ではなく外です。
歩道は広いわ、売店はおしゃれだわで、ここが空港であることを忘れてしまいそうです。空港といえば立派なビルのイメージがあると思うのですが、ここにはそんなもの最後まで存在しません。
写真をもう一枚(↑でコメントしたギリギリフライトの時に撮影した写真なので水平が取れていませんが・・・)。
15分ほど歩くとチェックインカウンターに到着するので、チェックイン手続きを開始します。
自動チェックイン機はうまく動かないことがままありますし、どのみち手荷物を預けるためには人がいるカウンターに並ばなければなりませんので、最初からカウンターに並んでしまえば良いです。
時期にもよりますが、カウンターはそんなに空いていないので、30分くらいは並ぶことを覚悟してください。カウンターの職員さんに無茶振り依頼しているんだろうな・・・というような旅行客をちらほら見かけますので、列のはけるスピードは決して速くありません。
チェックイン後はセキュリティーチェックへ。
普通の空港にあるような物々しさは全くありません(でもセキュリティチェック自体は他の空港と同じです)。
搭乗口はこんな感じ。ものすごく開放感があります。
別の角度からもう一枚。
サムイ空港は Bangkok Airways(とそのコードシェア便)しか飛んでいないので、乗客は全員軽食コーナーを利用できます(ただしアルコールはなし;Bangkok Airways は乗客全員にラウンジサービスを提供しています)。
サムイ空港では軽食コーナーの飲食物を搭乗ゲートに持ち込めますので、軽食を食べながら搭乗口でフライトを待つことができます。
搭乗口はガラス張りの建物ではなく、外とシームレスにつながっていますので、普段ガラスをまたいでしか除けない滑走路も、直接覗くことができます。随所に花が植えられており、心がとても落ち着きます。
夕方の写真ですが、昼は空が青々としてとても気持ちが良いです。
なんだかサムイ空港の観光案内のようになってしまいましたが、飛行機に乗るまでにかかる時間は、サムイ空港到着から最低1時間強です。ただこれだとほとんど余裕はないので、2時間は見ておくのが賢明かと思います。