「ダイビングの聖地」とか「秘境リゾート」と呼ばれるタオ島を、行き方含め、主にダイビングの観点から紹介します。
タオ島の海 – ポイント紹介
タオ島が浮かぶタイ湾は満潮が1日1回しかないなど、かなり変わった海です。
湾の内部に外敵がなかなか入ってこないため、やたらと繁殖する種がいたり、警戒心が強いはずの種の警戒心が皆無だったりします。
乾季は2月〜10月ですが、乾季/雨季の境目を避けた3月〜9月くらいが特に海が穏やかな時期です。ダイビング自体は年間を通じて楽しむことができます。
魚影が濃いポイント
チュンポンピナクルとサウスウェストピナクルはテルメアジの群れが圧巻のポイントです。どちらもジンベイザメ出現ポイントですが、個人的な印象だとチュンポンピナクルの方が出現率が高いイメージがあります。
セイルロックは多分タイのダイビングポイントの3指に入るポイントです。シェブロンバラクーダやピックハンドルバラクーダ、ギンガメアジの群れが見られます。群れで視界が遮られることもしばしばです。
チュンポンピナクル Chumphon Pinnacle
サウスウェストピナクル Southwest Pinnacle
セイルロック Sail Rock
サンゴが綺麗なポイント
どれも港から10分以内に着く島側のポイントです。
透明度が高く、陽の光が結構深いところまで入ってくるので、様々なサンゴが光に映えて気持ちの良いダイビングを楽しむことができます。もちろん魚群も楽しむことができます。
特にツインズはタオ島と言えばここだなと思える美しいポイントで、浅場では毎日のようにライセンス講習が行われています。タオ島でライセンス取得したら、そうそう他の場所で潜る気にならないという意味でお勧めできない講習場所と言えます(笑)。
ツインズ Twins
ホワイトロック White Rock
ジャパニーズガーデン Japanese Garden
沈船ポイント
ヒンピーウィー Hin Pee Wee
ヒンピーウィー自体は隠れ根を周回するポイントの名前ですが、すぐそばに船が沈んでいるので、大体沈船の周りでも遊びます。
のんびりハゼウォッチを楽しむポイント
タオ島にはこれでもかというくらいギンガハゼがいます。
しかも簡単には逃げない。
タイ湾内という外敵が少ない場所で育つと警戒心が育たないのでしょうかね。なので、他の場所ではなかなか実現できないくらい近くまで寄ってハゼを観察することができます。
マンゴーベイ Mango Bay
スリーロックス Three Rocks
ポッテリー Pottery
タオ島で潜るには?
タオ島には日本人が常駐するダイビングショップがいくつもありますので、タイ語や英語ができなくてもなんとでもなります。ダイビングショップはそれぞれカラーがありますので、合いそうなところにお世話になると良いと思います。
私がよくお世話になるのは、ほうぼう屋さんです。
ほうぼう屋さんは New Way Diving という非日本人経営のショップと一緒にやっていますので、国際色豊かなボートでのダイビングを楽しめます。個人的には、外国まで行って日本人ばかりで固まるのは勿体無いと思ってしまうタイプなので、ボート上で日本人がマイノリティというのが結構好きなのです。文化の違うあちこちの国から来て潜っているのに、ジンベイザメのような大物を見た後はみんな子供のように「すごい!すごい!2本目の予定を変えてここでもう1本潜ろう!」みたいにはしゃぎあえるのは本当に楽しいものです。こういう時ばかりは、英語がカタコトでも何とかなりますよ!
あと、ほうぼう屋さんのありがたいところは、セイルロックに朝一番乗りしてくれることですね。今まで一番乗りでなかったことがありません。セイルロックは大人気ポイントなので、ボートがブイから数珠繋ぎになってしまうことも珍しくありません。後ろの方のボートに乗っていると、エントリーから潜降までに水面移動5分とか普通にありえます。また、せっかくの魚群に出会えても、同じくらい人間の群れがいたら興醒めですよね・・・。朝一番乗りだと少なくとも1本目はこれらの問題をクリアできます。後から来るボートとタイミングがうまくずれることが多いので、2本目も他のボートとかち合わないことが多いです。その分朝早起きになりますが、まあそこは「早起きは三文の得!」ということで。
おすすめの宿泊地
港付近、サイリービーチ周辺、利用するショップ周辺といくつか選択肢があります。
私はまずサイリービーチ周辺をお勧めします。
サイリービーチ周辺はタオ島の中で最もレストランや各種施設が密集している地域です。潜って帰ってきてから、露店でフルーツシェークを買って飲み、ホテルで一眠り。夕方になったレストランで夕食を楽しんで、ビーチ沿いでビールを飲みながらファイヤーダンスを見る、お疲れならタイ式マッサージを受ける、などが徒歩圏内で可能です。
私がサイリービーチ側によく泊まる理由はほうぼう屋(New Way Diving)が近いからってのもあるんですが。セイルロックに行く日は5:30集合とかだったりするので、あまり遠くには泊まりたくないんです。自然豊かなところに泊まってみたいなとは思うんですが。
港まで徒歩40分程度ですが、大体のダイビングショップは送迎してくれると思います。心配なら予約する際に聞いておきましょう。
観光
私は大体一日中潜っているので、恐らくタオ島の観光地で一番有名なナン・ユアン島(Koh Nangyuan)にすら行ったことがありません。なので、観光地なんて紹介できないんです、すみません・・・。
ただ、島を周りってみたいなと思う方は、バイクレンタルが必須です。(日本人の想像する)公共交通機関などありません(ソンテウはありますが)。
タイでバイクを運転するには、最低でも日本のバイク免許が必要です。原チャの免許ではタイでバイクを運転できないので気をつけましょう。
タオ島への行き方
タオ島は空港のない離島です。発着しているのはロンプラヤ(Lomprayah)社のフェリーのみなので、これを利用して行きます。
フェリーによるタオ島アクセスルートは、ロンプラヤ社のこの地図が分かりやすいです。ざっくりいうと、タオ島行きのフェリーは次の3つの都市から乗ることができます。
- サムイ島(Koh Samui)
- チュンポン(Chumphon)
- スラートターニー(Surat Thani)
これらの都市の港行きのバスがバンコクやプーケット、クラビなどから出ており、ロンプラヤ社のチケット販売サイトや各地のトラベルエージェンシーでバスとフェリーのジョイントチケットを購入することができます。
以下では日本から直接タオ島に行くのに便利なルートを2つ紹介します。
サムイ島へ飛行機でアクセスするルート
バンコクからサムイ島に飛び、サムイ島の港からタオ島行きのフェリーに乗るルートです。
サムイ空港からフェリー乗り場への移動が若干ハードルが高いですが、サムイ空港のサイトからオンラインで車のチャーターを申し込んでおけば、空港の出口で運転手が名札を掲げて待っていてくれるので、かなりハードルが下がります。慣れている人はロンプラヤ社のバスを利用すると安く済みます。
ロンプラヤのバスは格安なので、私は帰りは必ずこれを使いますが、行きはバスが見つからないとか嫌なので大体車をチャーターしてしまいます。
フェリーが出る港が複数あるので、行き先を間違えないようにしましょう。
このルートにもメリット、デメリットがあります。
- 移動時間が短くて済む
- 「世界で一番美しい空港」と名高いサムイ空港を堪能できる
- フライト料金が高い
まず、圧倒的なメリットは移動時間が短いことです。
バンコクからサムイ空港までは1時間強なので、バスなどの他の交通機関と比較すると圧倒的に時間がかかりません。日本から直接サムイ島に行く場合、スワンナプーム空港を利用すれば空港の外に出なくて済みます。旅行期間を最大限に利用したい方にとっては、フライト以外の選択肢はないと言っても良いでしょう。
一方でデメリットはサムイ空港発着のフライト料金が高いことです。
サムイ島発着路線はバンコクエアウェイズ(Bangkok Airways)の独占状態です。さらにサムイ島が高級リゾートでもあるので、同じ距離の他のフライトの倍くらいの料金を取られます。早期予約するとか、混雑する時間を少し避けるとか工夫して少しでも安く済ませたいところです。
あと、デメリットになる確率は低いのですが、パンガン島でフルムーンパーティーが行われる日前後はフライトが早期に埋まる傾向にありますので注意が必要です。
こちらのルートは別のページで少し細かくご紹介しましたので、そちらも参考にしてください。
バンコクからバスを利用するルート
バンコクのカオサン通りから1日2便バスが出ています。どちらもチュンポンからフェリーに乗り込みます。
- バンコク発 06:00 – タオ島着 14:45
- バンコク発 21:00 – タオ島着 08:45
メリットとデメリットは次の通りです。
- 交通費が安い
- 深夜便を利用すれば、到着日に午後から2本潜れる
- 移動時間が長い
メリットはなんと言っても交通費が安くつくことです。サムイ島発着のフライトをかなり安く抑えられたとしても、バンコク – タオ島間の交通費は半額以下ですみます。
デメリットは移動時間が長いことです。ただ、旅行期間が長くて時間に余裕のある方や、深夜バスで普通に眠れる方にとってはこれはデメリットではないかもしれません。
タオ島からの帰り方
WEB 検索すれば行き方はたくさん出てきますが、案外帰り方って解説されてないんですよね。まあ、行ったらなんだかんだ帰ってこられるからなんだと思います。
というわけで、サムイ島ルートだけですが、帰り方を別ページに記載しましたのでご利用ください。