【東京・八丈島】八重根 – 潜降1分でアオウミガメに遭遇できる!イソバナが咲くアーチが綺麗なポイント

どんなポイント?

八重根は八丈島の西側にあるポイントです。昔は小型船の港として使われていた港の堤防内側を潜ります。堤防のおかげで悪天候には超強いポイントです。本ページ頭にある写真は私が潜った日の八重根港を撮影したものですが、堤防外には白波がガンガン立っているにもかかわらず、水中はちょっとしたうねりがあるくらいでした。

八重根の特徴は以下の通りです。

八重根の特徴

  • アオウミガメ遭遇率が極めて高い(経験上100%)。エントリーから1分で出会えることもザラ。
  • ウミウシをはじめとしたマクロ生物が豊富。
  • イソバナが生息しているアーチが綺麗。

以下では冬に潜った経験をもとに、本ポイントを紹介します。

(冬以外は海況が悪いことがそんなになくて、大体ナズマドに行ってしまうので、八重根を潜るチャンスがあまりないのですよね・・・)

東京八丈島ナズマドで撮影したアオウミガメ

あまり良い写真ではありませんが、私が初めて八重根を潜った時にエントリーから2分後、最初に撮影した写真です。はい、アオウミガメです。

元々この日は海況が悪く「八重根しか潜れないんですよー」とガイドさんに言われて、期待値低くエントリーした直後に現れたのがこのアオウミガメでした。一般に、海況が悪い日でも潜れるポイントってあまり面白くないポイントじゃないですか?そんなつもりで潜った矢先にアオウミガメが見られて、本当にびっくりしました。

以下に紹介していく通り、八重根は海況が悪い時の緊急避難的微妙ポイントではなく、積極的にポイント指定する価値のある魅力的なポイントです。

滅多に流れないため、体験ダイビングでもよく使われるポイントだそうです。体験ダイビングというと沖縄というイメージがありがちですが、ウミガメを見たければ、八丈島で体験ダイビングしてみるのも良いと思います。

東京八丈島八重根で撮影したアオウミガメ

特に人に慣れているということもありませんが、アオウミガメとの遭遇回数がとにかく多いので、何度も挑戦してこれくらい寄って観察することも可能です。

東京八丈島八重根のアーチ

八重根のアーチ遠目から見たところです。アーチから何かが伸びていて、アーチ内に魚が群れているのがわかります。

ここの水深が12mくらい、アーチ真下の水底で18mくらいです。

東京八丈島八重根のアーチに咲くイソバナ

アーチの上からは立派なイソバナが何本も生えています。その他、小さなソフトコーラルがビッシリ生息していて、アーチを眺めているだけでも楽しいです。

東京八丈島八重根で撮影したイソバナガニ
東京八丈島八重根で撮影したイソバナカクレエビ

この立派なイソバナにはイソバナガニやイソバナカクレエビが巧妙に擬態して住んでいます。

逆さに生えているので、写真を撮りたい方は中性浮力のスキルが必要ですぞ!

東京八丈島八重根で撮影したクマドリカエルアンコウ

見どころはアーチだけではありません。

八重根には小さくて可愛い生き物がたくさんいます。例えば、小さいクマドリカエルアンコウ。よく見るとヒレがカエルの手のようになっていてとてもかわいいです。

東京八丈島八重根で撮影したイソギンチャクガニ

これはイソギンチャクガニです。両手にイソギンチャクをつけていて、さながらチアリーダーのポンポンのようです。こう見えて動きがすごく速く、写真に収めるのに苦労しました。昼は岩の下に隠れていますので、ガイドさんに探してもらって見せてもらいましょう。

東京八丈島八重根で撮影したフィコカリス・シムランス(エビの仲間)

個人的に八丈島で見た生き物の中で一番謎だったのがこれです。フィコカリス・シムランスというエビの仲間だそうです。どう見ても藻にしか見えないのですが、よく見ると目があり、足があり、角(?)がある。そこまでわかると尻尾が見えてきます。ガイドさんに紹介してもらわなかったら絶対知らないまま一生終わっていただろうなぁ・・・。

カラーバリエーションが豊富だそうです。

東京八丈島八重根で撮影したミゾレウミウシ

小さい生き物といえばウミウシは外せません。

八丈島は東京都のはずなのに、南国で見られるミゾレウミウシがあちこちにいます。ミゾレウミウシとコンガスリウミウシは探さなくても勝手に目に入ってくるくらいいます。

東京八丈島八重根で撮影した泳いでいるミカドウミウシ

ちょっと珍しいところでは、泳ぐウミウシことミカドウミウシも見られます(小さくはないけど・・・)。泳いでいるところを激写した写真ですが、実物はクネクネ曲がりながら泳いでいました。

東京八丈島八重根で撮影したトウモンウミコチョウ

冬場の八重根で時々見られるのがトウモンウミコチョウです。小指の先より小さな個体が多いですが、よく見てみるとオレンジがかったまだら模様がとてもオシャレなウミコチョウです。

ナズマドでもたくさんのウミウシが見られますが、トウモンウミコチョウは八重根の方がよく見られる気がします。

東京八丈島八重根で撮影したダイアナウミウシ

ちょっと珍しいところではダイアナウミウシでしょうか。これ、パンダウミウシと呼んでもいい気がします。模様がパンダに似てませんか?

他にも一つ一つ紹介しているとキリがないくらいたくさんのウミウシがいました。

東京八丈島八重根で撮影したタイワンカマスの群れ

群れはあまり見られないですが、魚も結構います。港の中なのにタイワンカマスのちょっとした群れも見られます。

東京八丈島八重根で撮影したクロヒラアジ

単独ながら、立派なクロヒラアジも。

東京八丈島八重根で撮影したセナキルリスズメダイ

彩豊かな魚では、セナキルリスズメダイや

東京八丈島八重根で撮影したナンヨウハギ

ナンヨウハギなどがいます。

八丈島は東京都のはずなのに(2回目)、南国の魚が見られるというのは嬉しいですね。

ビーチはナズマドが中心のショップは多いと思いますが、せっかく八丈島で潜るなら1本くらいはリクエストしてみてください!

ポイントデータ

レベル初級
形態ビーチダイブ
水深3 〜 21m
水温の目安20 〜 22度(12月)