タイのタオ島にある「ツインズ」というダイビングポイントを紹介します。
ツインズってどんなポイント?
タオ島西側、ナンユアン島の近くにあるポイントです。2つの根から構成されているので「ツインズ」と名がついています(「ツインズ」というポイント名は結構あちこちで聞きますが、どれも似たような由来ですね)。
根と根の間には白い砂地が広がっており、そこでは砂地に住むハゼをたくさん見ることができます。
サンゴ & クリスマスツリーワームの群生
ツインズは何と言ってもサンゴが綺麗です。
特に水深 5m くらいにある上の写真の場所は光が十分に入るので、太陽が真上に来る昼過ぎに潜ると思わず見惚れてしまうほどです。
また、色とりどりのクリスマスツリーワーム(イバラカンザシ)も生息しており、この鮮やかな色がサンゴの群生を彩り豊かなものにしています。
この辺りは水底が水深 10m くらいなので、オープンウォーター講習をしているダイバーの姿もよく見られます。こんなに綺麗な海でライセンス講習なんて羨ましい。
小さなエビ達
サンゴや魚の群れが魅力的なせいか、タオ島ではリクエストしない限りマクロを紹介されることはあまりないのですが、ツインズでは固定ポイントに小さくて透明なエビがいるため、よく紹介してもらえます。
ソリハシコモンエビはクリーナーシュリンプの一種で、魚の体表面に付着している虫などを食べます。
グローブを外して手をクリーナーシュリンプがいるあたりにかざすと、エビが何匹もワラワラと手にまとわりついて来て、何かを食べ始めます(皮脂かな?)。痛くはありません。
また、ソリハシコモンエビがいる隙間のそばには、オシャレカクレエビも常駐しています。
ただでさえ体が透明で見えにくいのに、隙間の結構奥まった部分にいるのでさらに見づらいですが、何匹もいますので、せっかくの機会ですから観察してみましょう。
イソギンチャクとハナビラクマノミ
ツインズにもやっぱりいます、イソギンチャクとそれと共生しているハナビラクマノミの群れ。
タオ島定番の風景です。
トオアカクマノミ
タオ島のクマノミと言えばハナビラクマノミなのですが、何とツインズにはトオアカクマノミがいます。
いや、「いました」か・・・
ここのトオアカクマノミは何十年も前からツインズに住み着いている一家だったそうです。写真のように石で作ったサークルで囲われ、「ダイバーはここより中に入らないように」という紳士・淑女協定の元、タオ島で大切にされてきました。
ところがコロナ禍の間に、住処のイソギンチャクごと誰かに連れ去られてしまったそうで・・・。何ともやるせない話です。
砂地に点在するハゼ
根と根の間にある砂地には、タオ島を象徴する無数のハゼが生息しています。
ギンガハゼ(黄)に
レッドマージンシュリンプゴビー、これに加えてヒメダテハゼの3種類はタオ島のほぼ至る所で見られ、私は勝手に「タオ島3大ハゼ」と呼んでいます。あまりに目に付く3人衆なもので・・・。
タオ島のハゼはどのハゼも警戒心が弱く、多少粗く寄っても巣穴に隠れません。また、テッポウエビ共生率も極めて高いので、ハゼウォッチが好きな方にはたまらないでしょう。
漫画目のサビウツボ
タオ島では全然ウツボを見かけないのですが、ツインズではなぜかサビウツボを見かけることがあります。昔の漫画で描かれていたようなシンプルな目がなんとも可愛いやつです。
ポイントデータ
項目 | 内容 |
---|---|
レベル | 初級 〜 |
形態 | ボートダイブ |
水深 | 〜 18m |
水温の目安 | 27 〜 29度(3月)、29 〜 31度(4 〜 7月) |
ライセンス講習に使われるほど安定した海なので、初級者から楽しめると思います。
タオ島周辺の人気ポイントの1つであるため、ボートを固定するブイがいくつかあります。運が悪ければ見所から遠いブイにボートを固定することになり、それなりに泳ぐことになります。
メチャクチャ混んでいる場合、お隣の “Buoyancy World” という謎オブジェが大量に沈められているポイントからエントリーしてガッツリ泳ぐこともあります。これはこれで、クリーナーシュリンプがいる場所を通れるのでお得ではあるのですが。