沖縄県慶良間諸島の1つである前島の側にある「パライソ」というダイビングポイントの魅力を紹介します。
パライソってどんなポイント?
心落ち着く広大な白い砂地
水深20m強の水底まで行くと、一面に白い砂地が広がっています。その砂地をもう少し深い方に泳いでいくと、チンアナゴが大量に群れている場所があります。
砂地の雰囲気はなんとなく唐馬No.1と似ています。
サンゴ復活!
サンゴを好んで食べるオニヒトデというヒトデがいます。2000年前後に起こったオニヒトデの大量発生により、この辺りのサンゴは壊滅的な打撃を受けたようです。
それから20年程度の時を経て大復活を遂げています。テーブルサンゴの群生を楽しむもよし、写真のように青い沖縄の海をバックに、スズメダイが群れるサンゴたっぷりの根を楽しむもよし、です。
アオウミガメとの遭遇率が高い!
個人的な印象として慶良間諸島はウミガメとあまり出会えない印象があるのですが、ここパライソでは結構な確率でアオウミガメと遭遇できます。しかも比較的浅場です。後述するようにあまり流れないポイントでもあるため、沖縄に来てウミガメを見たいという初級者にとってうってつけのポイントだと思います。
深場にはハナダイの群れが!
水深20mくらいの深場には紫色の綺麗なハナダイが群れています。
光を当てないと青く見えますが、それもまた綺麗な群れです。18mを超えているのでオープンウォーターダイバーではトライできませんが、比較的流れもないのでアドバンス取り立ての初級者でも綺麗な群れを堪能できます。
生き物の種類が豊富
パライソは生き物の種類が豊富だなーと思います。
以下では、その中でも目を引いた生き物をいくつか紹介します。
まずはクマノミの一種であるセジロクマノミです。
ニモのモデルとなったと言われるカクレクマノミの仲間ですが、背中に一本白いスジが入っているのが特徴です。イソギンチャクと共生していますので、イソギンチャクを見かけたら覗いてみると良いと思います。
同じくイソギンチャクと共生するミツボシクロスズメダイも一緒に写っています。
背中の筋繋がりでセナキルリスズメダイ。
瑠璃色の綺麗なボディに一本通った明るい黄色のラインが映えて綺麗な魚です。
たくさんいても密集して群れないタイプの魚です。
集団でいてもこんな風にまばらに緩く群れを作っています。密集したらすごく綺麗だと思うんですけどね。
黄色が鮮やかなのでチョウチョウウオの仲間ように見えるけれども、実はアイゴの仲間のヒフキアイゴです。
口の先が窄まっていて、まるで火を吹いているように見えたことからこういう名前がついたんだとか。
全身真っ赤で大きなアザハタです。
ヤイトハタとかユカタハタとか大型のハタって特徴に乏しくて個人的にはそんなに興味はないんですが、とにかく大きい魚が好きな欧米人ダイバーにはとてもウケるんだそうです。
この辺、生まれ育った文化の差なのかな。
尾びれがヒラヒラしているカモハラニジギンポ。
ギンポ類はちょこちょこいて、オウゴンニジギンポもいました。
群れている魚ではアカヒメジとシコクスズメダイがとても綺麗でした。
どう見ても白地に黄色の「アカ」ヒメジはそこまで珍しい魚ではありませんが、その色合いに目を惹かれてしまいますよね。
ヒメジってもっと地味で、水底で顎髭を使ってエサを探して這っているイメージなんですが、アカヒメジは違いますね。
ちなみに「黄色」なのに「アカ」ヒメジである理由は、釣り上げて絶命すると赤くなるからなんだそうです。
マリンダイビングでアカヒメジの生態を掘り下げた記事があるので、興味があればそちらも読んでみると面白いと思います。
パライソのポイントデータ
項目 | 内容 |
---|---|
レベル | 初級 〜 |
形態 | ボートダイブ |
水深 | 10 〜 24m |
水温の目安 | 25 〜 27度(11月) |
流れることが少なく、最大水深もそこまで深くないので、初級者から楽しめるポイントだと思います。