【千葉・西川名】大根(おおね) – 港から数分で群れに出会えるダイナミックなポイント

千葉西川名で見られたイサキの群れ

どんなポイント?

西川名は千葉県の房総半島の南端にあり、太平洋に面している黒潮直撃のダイビングスポットです。その中でも大根(おおね)は沖にあるため、潮通しがよく、イサキなど回遊魚の大群が見られるダイナミックなポイントです。
代表的な2つの根の谷間の通称「V字谷」には、ヒゲダイが常駐している他、高確率でクエ、イシダイ、テングダイが見られます。

千葉西川名で見られたイサキの群れ

潜降して根の周りを泳いでいると、特に南側でイサキなど回遊魚の大群が見られます。特に魚影が濃いのは夏です。
結構流れが強いことが多いので、写真を撮るのも一苦労です。

千葉西川名の根の周りで見られた魚群
千葉西川名で見られたキンギョハナダイの群れ

根の周りにはごっそりと魚が群れています。橙色が綺麗なキンギョハナダイも群れていて、とても綺麗です。流れが超強くて根や水底から離れられない時でも群れを十分楽しむことができます。

千葉西川名で見られたネコザメ

根をじっくり観察していると、ちょっとした窪みでよくネコザメを見かけます。実際にはおとなしい種類が多いサメの中でもネコザメは特におとなしく、近くに寄ってじっくりと観察できます。

千葉西川名で見られたムラサキウミコチョウ

根をよく観察すると、コイボウミウシやムラサキウミコチョウなどのウミウシもよくいます。ただ、よっぽど流れていて根から離れられない時か、よっぽど潜り込んでいて群れに飽きた(ならばなぜここで潜る・・・?)時くらいしか、ここでマクロダイブすることはないと思います。

千葉西川名で見られたヒゲダイ

V字谷にはヒゲダイが常駐しています。顎をじっくり観察してみると、本当にチョビ髭が生えています。
ヒゲダイはあまり他のところで見かけないと思うのですが、調べてみたら日本固有種なんだそうです。レア度も高く、個人的にはここか伊戸でしか見たことがないので、ほぼ100%ヒゲダイが見られるこのポイントは非常に貴重だと思います。仮に群れに当たらなくても、こいつが見られれば大満足です。
このポイントはAポイントとCポイントという2つのエントリーポイントがあります(Bポイントもあるが、少し離れたところなので別ポイントとカウントします)。Aポイントは根を回ってV字谷へ行く、CポイントはV字谷直結のエントリーポイントです。どちらを利用するかは当日の流れにもよりますが、個人的には根の周りの群れを見ながらV字谷へ行って帰ってくるAポイントの方が好きです。

ポイントデータ

難易度中級
形式ボートダイブ
水深15 〜 25m
水温の目安20 〜 22度(7月)、19 〜 21度(12月)

基本的に流れはあるものと考えておきましょう。
西川名は伊戸とお隣さんのスポットですが、流れる確率は段違いで西川名の方が高いです。
エントリーとエグジットもバチャバチャの状態で行うことが多いです。ただ、流されないように船にロープをつけてくれていたり、水底には鎖でできた丈夫なガイドロープがあったりと、流れに対処する道具をショップが揃えてくれています。
安全停止は潜降ロープに掴まりつつも流されながら行う、鯉のぼり状態になることが多いです。
落ち着いて流れに対処できる中級者以上向けのポイントだと思います。