【長崎・対馬】太田浜 – 一面に広がるミドリイシと群れ!季節が合えばアオリイカの産卵も見られるビーチポイント

長崎対馬太田浜

どんなポイント?

対馬唯一のビーチポイントです。ビーチから沖に出るところにコンクリートブロックが堤防の如く沈んでおり、このブロックの周りに、ビーチダイブでこんなに濃い魚影が見られていいのか?と思うくらいにマアジやネンブツダイが群れています。沖に出ると見事なヒメエダミドリイシの群生が見られます。最大水深12m程度のビーチなのにワイドメインという贅沢なポイントです。

太田浜では普通に海水浴を楽しんでいる方もおり、その横から重機材を背負ったダイバーが入水していくという構図になっています。本当に普通の海水浴場なので、暑い日は水面休憩中にスイカ割りを始めても何の違和感もありません。

以下では、夏に潜った経験を元に本ポイントを紹介します。

長崎対馬太田浜で撮影したホタテウミヘビ

エントリーしたらビーチ内を沖との境目にあるコンクリートブロックを目指してひたすら泳いで行きます。水深は5m程度で5分弱でしょうか。途中でホタテウミヘビが地中から顔だけ出しているのが見られました。教えてもらえなければウミヘビだなんて思わないくらいちょっとしか顔を出さないのがこいつの特徴です。

コンクリートブロックの頂上は高いところで水深3mくらいになるので、行きはブロックを上から越えずに脇を通って裏側に出ます。魚が群れているのは主にブロックの裏側ですが、表側にもちょっと魚群がはみ出てきていたりします。

長崎対馬太田浜で撮影したマアジとネンブツダイの群れ

コンクリートブロックの沖側はこんな感じで、ブロック周りにおびただしい数のネンブツダイが群れており、その周りにマアジの群れが何群も泳いでいます。

長崎対馬太田浜で撮影したネンブツダイの群れ

コンクリートブロックに寄ってみるとこんな感じで、ブロックの中外にネンブツダイが群れています。

長崎対馬太田浜で撮影したスズメダイの群れ

ところどころスズメダイも群れています。

長崎対馬太田浜で撮影したカンパチの群れ

時々カンパチの大群が突っ込んできます。浅場なのでストロボやライトがなくても十分カンパチのボディを堪能できます。

行きはブロックを迂回するので、ここに辿り着くまで最速10分ちょっとかかりますが、帰りはブロックの上を泳いでビーチに戻るので5分でエグジットできます。水深10mくらいの浅場なのでブロック裏でじっくりと魚群を楽しむことができます。

長崎対馬太田浜で撮影したヒメエダミドリイシの群生

ブロックから沖に向かって泳いで行くと、すぐにヒメエダミドリイシ(緑色のハードコーラル)の群生が見えてきます。1つ1つが大きいのに加えてびっしりと群生しているので圧巻です。

長崎対馬太田浜で撮影したヒメエダミドリイシの群生

きっちり光を当てて撮影するとこんな感じで鮮やかな緑色をしています。背景に見えるサンゴは全部ヒメエダミドリイシです。どこまでも続いています。現地ガイドさん曰く、これでもだいぶ減ったとのこと。確かにガレ場はありましたが、昔はどんなだったんだ・・・?

長崎対馬太田浜で撮影したヒメエダミドリイシの上で群れるスズメダイ

ヒメエダミドリイシの上には様々な魚が群れています。これは群れていたスズメダイですね。ところどころイバラカンザシ(英名:クリスマスツリーワーム)が生息していて綺麗です(でも、これがゴカイの仲間というのはできれば知りたくなかった)。

長崎対馬太田浜で撮影したウミヅキチョウチョウウオ

これはヒメエダミドリイシの中に隠れているウミヅキチョウチョウウオの幼魚かな?サンゴから全然出てこないので写真を撮りようもなかったですが、他にも何種類かチョウチョウウオの幼魚(サイズ)がいました。

長崎対馬太田浜で撮影したダテハゼと共生するテッポウエビ(ヒゲだけ)

見渡す限りのミドリイシに食傷気味になったら、ミドリイシの隙間から水底を見て生き物を観察してみましょう。よくいるダテハゼですが、共生しているテッポウエビがヒゲだけ見えているのがわかるでしょうか?カメラを向けた時に限って全然出てきてくれないんですよね・・・。

長崎対馬太田浜で撮影したイトフエフキ幼魚の群れ

他にはイトフエフキの幼魚がコンパクトに群れていました。成魚になると地味な魚になってしまいますが、幼魚のうちは黄色が映えて綺麗です。

長崎対馬太田浜で撮影したキイロウミウシ
長崎対馬太田浜で撮影したユビノウハナガサウミウシ

岩場をじっくり探すとウミウシも見つかります。

長崎対馬太田浜で撮影したアオリイカ

夏場になるとミドリイシ地帯にアオリイカが産卵しにやってきます。

長崎対馬太田浜で撮影した産卵中のアオリイカ

アオリイカの産卵シーンです。オスとメスがペアでミドリイシに近づき、メスだけがミドリイシの下に潜り込んで産卵します。産卵して出てきたメスを出迎えて一緒に去っていくオスがいたり、アオリイカが興奮して色が変わる瞬間が見られたりとじっと見ているだけで楽しいです。特筆すべきは、ここは高々水深8mなので、長く見ていられること。見られたのは7月下旬ですが、水温も高いので長くいても寒くない。結局30分以上ここでアオリイカの産卵を見ていました。

アオリイカの産卵というと人工的な産卵床を作ってそこで見られるのがほとんどかと思いますが、ここでは珍しく天然の場所に産卵するのが見られます(反面、卵塊は見えないですが)。

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ポイントデータ

レベル初級
形態ビーチダイブ
水深4 〜 12m
水温の目安24 〜 26度(7月)