タイのタオ島にある「マンゴーベイ(Mango Bay)」というダイビングポイントを紹介します。
マンゴーベイってどんなポイント?
タオ島北端にある「マンゴーベイ」という砂浜を潜るポイントです。
マンゴーベイは、写真のようにエメラルドグリーンの海が広がる景色が抜群な観光スポットです。陸地から来るには険しい道のりを乗り越えてこなければなりませんが、それだけの価値がある場所だと思います。
見渡す限りの砂地
さて、水中の景色はどんなかというと、砂浜ポイントなだけあって予想通りの白い砂地です。その砂地に小さな岩場(根)が点在しており、そこにサンゴがあったり、魚が群れていたりしています。
たくさんのハゼ
通常砂地ポイントというと、砂地にはあまり生き物はおらず、点在する根に群れる魚の群れを楽しむことが多いかと思います。
しかしそこはさすがタオ島。砂地には無数のハゼがいます。そして、タオ島のハゼは巣穴に引っ込みづらいので、ハゼをじっくり近くで観察できるのです。
タオ島のハゼは超高確率でテッポウエビと共生しているのも特徴です。
日本の関東だと、共生しているテッポウエビが見られることはそんなに多くないと思います。そういう話をガイドさんにしたら「え?ハゼって基本テッポウエビと共生している姿が見られると思っていました。」とのこと。羨ましい環境で育ってますね・・・。
まずはタオ島を代表するギンガハゼです。
黄色い個体と黒い個体がおり、ペアで見られるときは組み合わせ的に黄黄、黒黒、黄黒の3通りですが、黄黒が一番レアです。
写真のような黄黒ペアが実際に見られたらラッキーです。
続いてヒメダテハゼです。
日本でもよく見られるダテハゼそっくりですが、目の上に2本の黒線があり、これがまつ毛のように見えるからヒメダテハゼと名付けられた・・・と個人的には思っています。実際、このまつ毛が妙に目を引くので、タオ島の海では存在感抜群です。
尾びれの先の赤い模様が特徴的なレッドマージンシュリンプゴビーもいます。
その他、ちょっと模様の地味なサラサハゼもいます。
ベイ外を潜れることもある
私が初めてマンゴーベイを潜った時は、ガイドさんが「ポイントに着くちょっと前(湾外)でエントリーして、エグジットで合流しませんか?」と提案してくれました。
マンゴーベイで潜ったことがないのでどうしようかと数秒考えましたが、あまりできない経験なんでしょうし、単純に面白そうだったので提案に乗ることにしました。
ガイドさんは慣れたものだったので、時々こういう潜り方をしていたのでしょう。
マンゴーベイの西側からエグジットして、泳いで湾内に向かいます。で、湾内エグジット時に合流。
湾外には湾内で見かけない生き物がたくさんいます。
例えばヒノマルハゼ。
側面の斑点が大きく日の丸に見えることからこの和名が付いたんじゃないかと思います(黒点ですけどね)。
でも、日本では西表島以外ではほとんど見られない、日本人にとってはレアなハゼだったりします。そんなハゼになぜ和名がついているんでしょうね・・・
ちなみに、タオ島近辺では他にスリーロックスやポッテリーなどで見ることができます。
ホシカザリハゼも見つかります。
砂地だと見つけづらい体色をしているので、見たいなら岩場など見やすい条件が揃っているここが良いんじゃないかと思います。
ちなみに、マダラカザリハゼとそっくりですが、よく見ると背鰭に黒点がついているのがホシカザリハゼです。
ヒメアイゴやハタタテダイ、ツキチョウチョウウオなど、湾内であまり見られない魚も見ることができます。
島を右手に見ながら泳いで行くのですが、湾外には多種多様なサンゴが生息しています。
魚だけではなく、サンゴも見ながら泳いで行けるのがこのルートのいいところですね。
興味がある方はガイドさんに途中エントリーをリクエストしてみてはどうでしょうか?
ポイントデータ
項目 | 内容 |
---|---|
レベル | 初級 〜(ベイ外は中級 〜) |
形態 | ボートダイブ |
水深 | 〜 15m |
水温の目安 | 27 〜 29度(3月) |
湾内で流れもほぼないスーパーまったりポイントなので、初級者から楽しめます。
ただ、本記事で紹介したようにベイ外からエントリーしてベイ内でエグジットする場合、結構な距離を泳がなければならないので、エア持ちの悪い初級者は辛いと思います(そもそも初級者の場合ベイ外からエントリーさせてもらえないと思いますが)。