どんなポイント?
座間見島の南側にある白く広大な砂地が広がっているポイントです。点在している根にはスカシテンジクダイが群れていてとても綺麗です。また、砂地自体に生息している生き物もたくさん楽しめます。
ポイント名の「ドラゴンレディ」はかつて一世を風靡した(らしい)『彼女が水着に着替えたら』という映画のロケ地になったことから付いたそうです。ヒロインがダイビング中に宝石を積んで墜落したドラゴンレディ号という飛行機を見つけてしまう・・・というところから始まる映画なので、「ドラゴンレディ」というポイント名がついたというわけですね。バブル崩壊直後(1989年)公開の映画なので、分かる世代はごく一部・・・ということで、ブリーフィングでポイント名の由来が話題になることはまずありません。ロケ時に沈めた飛行機の一部が残っているというのにね・・・(見たことありませんが)。これも時代の流れというやつでしょうか。
ちなみに「唐馬No.3」という普通の名前もあります。唐馬No.1と唐馬No.2のお隣さんですね。
前置きが長くなりました。
座間見島の南側にあるので北風が吹く秋から冬によく選択されるポイントですが、今回は夏から秋にかけて潜った経験を元にこのポイントを紹介します。
アンカリングしてエントリーして周りを見渡すとこんな感じで、一面に白くて平坦な砂地が広がっています。透明度がよく遠くまで見える日なんかは、もうここでボーッとしているだけでいいんじゃないかな・・・?と思ってしまうくらいリラックスできてしまいます。水深10mくらいなので、1時間くらい潜っていられますしね。
砂地には何もいないわけではなく、砂地に住んでいる生き物がいます。例えばセミホウボウ。砂地をノソノソ歩いている姿がとてもかわいいです。写真を撮ろうと前に回り込むと横に外れて逃げてしまうのもグッド(撮影者という立場からするともどかしくはありますが)。白い砂地に住んでいるせいか、この個体は心なしか白味が勝っている気がしました。光が十分に当たっていないだけかな?
ん?(メイチダイとモンツキアカヒメジ)
ミツボシキュウセンも・・・
タテジマヤッコも・・・。
白い砂地には白系の魚が住むんでしょうか?擬態しやすいと言えばその通りではありますが。
白軍団以外では、一見してネズミにそっくりな形をしたオオクロネズミというウミウシや、
じっと目を凝らしてみるとキラキラ輝いているオオアリモウミウシなどのウミウシがいました。
小さなモウミウシ系は砂地に生えるこのコテングノハウチワによく張り付いています。この写真だと全く擬態できていないコノハガニが付いていますが。
その他、ちょっと珍しい色のカラスキセワタも見つかりました。白い砂地に住んでいるから色も薄めなのかな。
その他にはゴールドスペックジョーフィッシュが砂地ガレ場の中に隠れていたり、
チンアナゴならぬニシキアナゴ(青被りしていてわかりにくいですが)など、砂地だけでもお腹いっぱいになるくらいたくさんの生き物がいます。
不発弾も転がっています。
・・・ん?不発弾?
まあ、流石にガイドさんから紹介されるくらいですから、爆発しないように処理されているか、そもそも爆弾ではない見た目が似た構造物か、どちらかだと思います。
一方で点在する根に目を向けると、根を覆わんばかりのスカシテンジクダイの群れが見られます。
真夏がピークなので、砂地に映えるスカシテンジクダイの群れを見たければ(混んではいますが)夏休み期間を狙っていくのが良いと思います。秋口に行っても見られますが、魚影はもっと薄かったです。
スカシテンジクダイの他にもデバスズメダイが群れる根(極小)や
フタスジリュウキュウスズメダイやミスジリュウキュウスズメダイが群れる根もあります。ミツボシクロスズメダイが群れる根もあったな・・・。
根に生息しているサンゴをじっくり観察するとアカメハゼがいることも!?
いくつかの根には安定のクマノミさんもいます。
と、ここまで紹介してきたように、ドラゴンレディは砂地でのんびりできる一方で、ダイナミックに魚が群れている根も楽しめます。流れもそんなにないので、多くの人が満足できるポイントと言えると思います。
ポイントデータ
レベル | 初級 〜 |
形態 | ボートダイブ(アンカリング) |
水深 | 10 〜 23m |
水温の目安 | 23 〜 25度(5月)、25 〜 27度(10月) |