どんなポイント?
サメ(ドチザメ)が餌付けされており、常時ドチザメの群れと戯れることができます。ダイビングを題材にした漫画『ぐらんぶる』の中にも登場した、サメと戯れられるシャークスクランブルがここです。ドチザメの周りにはアカエイやメジナが群れており、その群れの中をコブダイやクエが颯爽と泳いでいます。餌付けしている東ブイのロープ下でぼーっとしているだけでも楽しめてしまいます。また、毎年1月頃になると海鵜が魚を食べに水中に突っ込んでくるところも見られるユニークなポイントです。
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本ポイントは流れによって西ブイか東ブイのどちらかからエントリーします。ドチザメが餌付けされているのは東ブイですので、東ブイエントリーの場合は大して泳がないで帰ってくることもしばしばです。
以下では、冬に潜った経験を元に本ポイントを紹介します。
東ブイからエントリーしてすぐに撮影した水底の写真です。透明度が良ければ潜降を始めてすぐにドチザメが群れる姿が見られます。これだけで1ダイブの元が取れますね!
水底にたどり着いてみるとこんな感じでサメ!サメ!サメ!です。水底が砂地なのも群れをより大きなものに見せてくれます。
こちらから寄って行かなくても勝手によってきますので、こんなアップの写真も簡単に撮れてしまいます。気づくと近づいてきているので、ピントを合わせるのも一苦労です。
噛まれることはまずありません(事例としてはあるらしい)が、ホースの間に入ってきてレギュレーターを外されることがありますので、落ち着いてレギュレーターリカバリーしましょう。
ドチザメに混じってアカエイも群れています。アカエイも人懐っこくダイバーと遊んでくれます。あまりに遊んでくれるので、時々ダイバーにぶつかってきてマスクがずれたり外れたりします。経験の浅いうちは焦ってしまうかもしれませんが、落ち着いてマスククリアしましょう。慣れてくるとマスクをずらされるのが微笑ましくなってきます。
クエとコブダイも東ブイ下のレギュラーメンバーです。ドチザメやアカエイの群れと遊んでいる時に、どちらも突然いかつい顔で眼前に現れるので、結構びっくりします。
コブダイは頼子の方が大きいかな?
その他、メジナも餌目当てに群れています。少し高いところにある餌付けカゴ周りに群れていることが多いので、浮上の途中に遊ぶと良いかもしれません。
というわけで、東ブイ下に群れている魚全部盛りの写真がこちら。シラコダイとかカンパチも混ざってますね。ほんと、ブイ下で泳がずじっとしているだけで楽しいです。この写真を撮影した時は、ボートから一番に高速潜降して撮影しました。5分もしたら、この群れに人の群れが混ざります(笑)
カンパチも群れていました。この子達も人間から離れていかないので、こんな感じでメタリックな写真が撮れます。
少し離れたところでショウサイフグの群れが見られることがあります。フグの仲間って大体単体で見かけると思うんですが、群れるフグっているんですね!泳ぐ速度も速く、見ていて楽しいです。
群れを見すぎて食傷気味になったら、少し泳いで東の山へ行くとマクロが楽しめます。
クロスジウミウシに
シロウミウシに
シロタエイロウミウシに
関東ではド定番のアオウミウシと、冬場にはたくさんのウミウシが見つかります。比較的大きなウミウシばかりですが、じっくり探せばもっと小さなウミウシは見つかると思います。ただ、水深20m近いのと、大体サメやアカエイと遊んでからここにくるので、そこまでじっくり探す時間が取れないという・・・。
そのほか
ちょっとした穴には、目を合わせると案外キリッとこちらを見つめてくれるオトヒメエビがいたり、
ヒレについたカエルのような水かきがかわいいクマドリカエルアンコウや、
擬態が大好きな小さなアオサハギの幼魚など、ウミウシ以外の小さな生物もたくさんいます。
ちょっと珍しいところでは
孤独が大好きなマツカサウオや
長いツノ(?)が特徴的なホシテンスの幼魚などが見つかりました。
その他、キンギョハナダイの小さな群れや、イソギンチャクに群れるミツボシクロスズメダイの幼魚、頻繁に動かないので被写体にピッタリの鮮やかなオキゴンベなど、ドチザメの群れ以外にも見どころは多いです。
最後に餌付け場所ならではの光景をご紹介します。
ドチザメが餌に群がるとそれはもうすごいことになります。バラクーダならぬドチザメのトルネード!
私事で恐縮ですが、ダイビングを始めた頃は「餌付けって人工的にサメを集めているだけじゃん、数が少なくても自然に出会えるサメの方がいいよね」なんて硬派ぶっていた時期もありましたが、餌付けすることで通常ドチザメの群れがとることがないトルネードフォームをとってしまうんですから、これは一つの面白い光景だなと思うようになりました。サメやアカエイに飽きたら東の山でマクロを楽しめばいいし・・・と考えるとあれこれ楽しめるポイントで、関東圏で私が好きなポイントの1つになっていました。
こうやって過去に潜った経験を振り返ってみると、(元々腕は良くないですが)いい写真があまりないことに気づきます。原因は2つあって、1つはサメもエイもダイバーも揉みくちゃになってしまうのでダイバーが映り込まない写真を撮影することが非常に難しいことです。もう1つは、よほどここを潜り込んでいないと、群れが凄すぎてついつい動画に走っちゃうことですね。
ポイントデータ
レベル | 中級 〜 |
形態 | ボートダイブ |
水深 | 16 〜 22m |
水温の目安 | 17 〜 19度(11月)、15 〜 17度(1月) |
上にも書いた通り、ドチザメやアカエイの動き次第ではレギュレータが外されたり、マスクをずらされたりします。ドチザメが餌付けされている東ブイ下の水底の水深が20m程度なので、終始水深20mくらいのダイビングになるためエアの減りが速いです。
流れが強いことがあります。私が初めて潜った時は、流れが強い上に透明度が低く、ガイドロープに捕まり続けてのダイビングでした。レギュレータ外しとマスクずらしの洗礼も受けました(笑)。
流れがなくて、パニックにならないダイバーであれば初級レベルでも十分楽しめるポイントだと思いますが、流れがあると急に難易度が上がるので、要求レベルは中級かなと思います。