私個人のもので恐縮ですが、ダイビング旅行用のチェックリストをご共有したいと思います。
ダイビングを始めたばかりの頃は皆入念に持ち物をチェックして行くと思うのですが、慣れてくると自己器材を持つようになったり、付属品を持つようになったりして、持って行くものが増えるというのと、慣れに任せてチェックが疎かになるために、ちょこちょこ忘れ物をするようになります。
普段眼鏡利用の人がコンタクトレンズを忘れたり、カメラを組み立てるレンチを忘れたり、ドライスーツで潜る際にインナーを忘れたり・・・と。
まあ私が物忘れしやすいという説は往々にしてあるのですが、身の回りにも同類がちょこちょこいますので、そんなに私固有の話ではないんだろうなと勝手に思っています。
何度か忘れ物をして反省した私は、ついぞダイビング旅行用の持ち物チェックリストを作成して、毎回の準備に活用するようになりました(iPhone のメモアプリで管理しています)。チェックリストを活用すると忘れ物がなくなるのはもちろんですが、「あれ忘れたんじゃないか?」というような移動中についつい抱いてしまう心配がなくなるので、存分に旅行を楽しめます。
持ち物チェックリスト
以下のリストはあくまで私のリストです。ご自身の持ち物と照らし合わせてアレンジしてご利用ください。
リストの「致命度」は
- ○: 影響は軽微(高確率で代替手段がある、無くてもどうにかなる)
- △: 影響がある(代替手段が取れない確率が高い)
- × : ほぼ確実に何かができなくなる
くらいの感覚でつけてあります。
最低限必要なもの
自己器材もカメラも特に持っていない場合、この項目だけチェックしておけば良いと思います。
持ち物 | 致命度 | 備考 |
---|---|---|
Cカード | × | |
ログブック | ◯ | |
タオル | ◯ | |
着替え | ◯ | |
コンタクトレンズ | × | まず現地調達不可能。 |
酔い止め薬 | △ | 当日調達は案外難しい。 |
サングラス | ◯ | |
ウォータープルーフバッグ | ◯ | |
サンダル | △ |
Cカードは必ず持っていってください。2度目以降の場所だと前回の登録情報を利用して潜らせてくれることもありますが、所持が原則です。
普段眼鏡を利用されていて、ダイビングの際にコンタクトレンズを利用される方は、コンタクトレンズの忘れ物に注意してください。水中で何も見えなくなりますからね・・・。ダイビング当日分は元より、マスクに海水が入って流されてしまった場合のために余分に持って行くことをお勧めします。また、旅行前日にすぐに調達できるとも限りませんので、事前に準備しておくと良いと思います。
酔い止めは人によると思いますが、ボートダイブの際にあった方が良いと思います。観光地や都市部宿泊の場合はドラッグストアが近くにある場合が多いので旅行中に調達することは可能であることが多いですが、ダイビングは朝早いので当日調達は案外難しいです(ドラッグストアが開いていない)。
サンダルは無くてもどうにかなるものではありますが、靴で代替すると濡れたり汚れたりしますのであったほうが良いと思います。酔い止め同様観光地や都市部宿泊の際は旅程中の調達が可能ですが、やっぱり当日調達は難しいです。
タオルは拭かない覚悟があればなんとでもなりますし(結構不快ですけど)、着替えは着てきたものを着て帰ればよし。ウォータープルーフバッグはあったらとても便利ですが、あまり頻繁に海に行かないのであればわざわざ買う必要もないかなと思います。スマホや財布など、濡らしたくないものがあれば小さいのを買って持っておくと何かと便利です。
サングラスも無くても支障はありませんが、海上は真夏でなくても日光の照り返しが強いので、あったほうが良いと思います。
器材
自己器材のチェックリストです。
一部アクセサリを除いて借りられないところはまずないと思いますので、全体的に致命度は低めです。
持ち物 | 致命度 | 備考 |
---|---|---|
BCD | ◯ | |
レギュレータ | ◯ | |
フィン | ◯ | |
マスク | ◯ | 度付きマスクは ×。 |
ダイブコンピュータ | △ | |
フロート | ◯ | |
ライト | △ | バッテリー含む。 |
グローブ | △ | 案外レンタルがない。 |
メッシュバック | ◯ | |
曇り止め | ◯ |
度付きマスクを利用している方は忘れないようにしてください。(重々承知かとは思いますが)度付きマスクのレンタルはまずありません。あったとしても、自分の視力に合ったものがある確率は低いでしょう。
ダイブコンピュータは借りられないところも多いので、持っているなら忘れないようにした方が良いと思います。ダイブコンピュータなしでも潜らせてくれるところも多いですが、自分の身を守る道具ですので、それに期待して軽視するのはよいことではありません。
ライトはバッテリーを忘れないように注意。旅行前日にバッテリーを充電して、そのまま充電台に置き忘れてきたというような話をちょくちょく聞きます。また、飛行機利用の場合、バッテリーは手荷物、ライト本体は預け入れ荷物と分離させることも多いと思いますので、気をつけましょう。
フロートは潜る際に必須とされているところが時々ありますが(本来はいつでも持って潜るのが良い)、そういうところはレンタルを用意していますので、借りられると思って良いと思います。
グローブを利用するかは好き好きだとは思いますが、急流で岩場に捕まるなどした時にグローブがないと手を切ってうまく掴めなかったりするので、あった方が良いと思います。利用シーンがこんななので、傷つきやすいせいか、レンタルをしているところはあまり見かけません。
スーツ
ウェットスーツの場合
持ち物 | 致命度 | 備考 |
ウェットスーツ | ◯ | 規格外サイズの場合注意。 |
水着 | × | 現地調達は難しい。 |
ウェットスーツは大体借りられますが、注意したいのはご自身が規格外サイズを利用されている場合です。昔、一緒に潜りにいった友人がウェットスーツを忘れ、現地ショップのレンタル品で一番大きいサイズのウェットスーツが入らず、ウェットスーツなし(水着 + BCD)で潜る羽目になりました。南国だったので寒くはなかったようですが、水温が低めだと実質的に潜れなくなります。最初からレンタルされるつもりの方は事前に確認しておくと良いと思います。
水着は海に行くんだしまあ忘れないだろう・・・と思うのですが、これ、私忘れたことがあります(笑)。日本でドライスーツのシーズンだった時についそのノリで海外に潜りに行ったところ、水着のいらないドライスーツに慣れ切っていて、持って行くのを忘れました。ダイビング前日に気づいて調達しに行ったのですが、案外水着は見つからず苦労しました。女性の場合、仮に見つけてもお値段が張るという問題もあるでしょう。旅行準備の際には気を払った方が良い一品です。
実際のところ、覚悟(?)さえ決めれば水着なしで潜ることは全然可能だと思います。水着があろうがなかろうが、その上にウェットスーツを着てしまいますし、水着の有無で保温性など大して変わりません。ただ、人目を気にしながらウェットスーツを脱ぎ着したり、着替えたりしなければならないのはとても面倒ですが・・・。
ドライスーツの場合
持ち物 | 致命度 | 備考 |
---|---|---|
ドライスーツ | ◯ | |
アンクルウェイト | ◯ | |
インナー(靴下含む) | △ |
ドライスーツの場合も、レンタル品にサイズがない場合が一番の懸念点かと思います。が、ドライスーツは存在感が大きいので、忘れることはまずないでしょう。
インナーは忘れても着てきた服を着て潜るという手段はあります。ただ、水没(海水がドライスーツに侵入してきてしまうこと)した場合、絶望するしかないですね・・・。ドライスーツで潜る時期は水温もさることながら外気温も低いので、帰りが懸念されます。あと、着てきた服で防寒効果が十分かという問題もあります。ダウンジャケットの上からドライスーツを着るというわけにもいかないと思いますので。細かな点ですが。チャック等金属のついた服の上にドライスーツを着ると、ドライスーツが痛むことがあるというのも気になります。やはりインナーは忘れず持っていった方が良いでしょう。
カメラ
致命度は写真を撮ることを目的としているかどうかに左右されますので、個人差が大きいと思います。
以下の評価は「写真を撮りたい」という私の視点での致命度です。写真にこだわりがなければ、特に気にする必要はないと思います。
持ち物 | 致命度 | 備考 |
カメラ本体 | × | バッテリー含む。一部デジカメを借りられる場所もあります。 |
ハウジング | × | |
ストロボ | × | ケーブル、バッテリー含む。 |
アーム一式 | × | ネジ、レンチ等組み立て器材含む。 |
乾燥剤 | △ | 水没対策にあると良い。 |
予備の道具 | △ | グリス、Oリングなど。 |
便宜上カメラと諸アクセサリを分けて記載してありますが、どれか1つ欠けても思い通りに写真を撮れないのが困ったところです。
私自身は、一式持っていったにも関わらず、アームを組み立てるためのレンチを忘れ、ストロボが使えなかったことがあります。
友人の一人は、ハウジングを持って行き、カメラを忘れてたことがあります。ハウジングの中にカメラを入れて管理していたとのことですが、旅行前日に充電するために取り出してそのままだったと。
小さい部品も多いので、普段から一式まとめて管理しておくのが良さそうです。
宿泊を伴う場合
充電器や海外旅行の際に必須のコンセント変換プラグは案外代えが効かないので注意です。
持ち物 | 致命度 | 備考 |
---|---|---|
充電器(カメラ、ライト、ストロボ、スマホ) | × | カメラ、ライト、ストロボ、スマホなど。 |
延長コード | △ | USB ポート付きだと便利。 |
コンセント変換プラグ | × | 海外旅行の場合。 |
スマホを除く電子機器の充電器は、まず現地調達不可能です。同型の機種を持っている人と旅行に行くか、あるいは現地ダイビングショップの人が持っていればワンチャンありますが、TGシリーズ(デジタルカメラ)のように普及しているもの以外はまず難しいと思います。カメラやライトをフル装備で持って行っているのに、バッテリーが上がって使えないとか、最悪にも程があります。重りを持って旅行に行っているようなものなので・・・。
充電するものが多い場合、延長コードはないとキツイと思います。特に複数人で同じ部屋に宿泊する際は、コンセントは取り合いになりますので、延長コードを持って行くのは礼儀かと思います。意外と電気屋はないので、現地調達難度は高めです。
海外旅行でのコンセント変換プラグはダイビングに限らず必須だと思います。観光地なら現地調達出来る可能性もなくはないですが、かなり難しいです。